2016年6月9日木曜日

週末はプライマリケア学会学術集会

今週末、全国プライマリケア連合学会の学術集会が浅草で開かれます。1年に一度の学術集会です。いろいろな地域で頑張っている医療者が自分たちの研究や活動を発表します。
 当院木村院長は、副理事長のため少し早く東京に向かいました。
 当院は全員が全科診療医であるため、プライマリケア学会の認定医や指導医を持っている人が多いです。そのため金曜日の午後から日曜日までは7人中5人が松前から離れます。
(なかなかそのようなことは最近なかったのですが・・・)(当直応援医師は一人来られます。)

 私も、ポスター発表ですが行ってきます。

「初期研修医が地域医療研修で何を求めているか。」

当院に毎年24人前後の初期研修医が全国から来ていました。その彼らからの生の声をデータ分析して、なぜ当院に来るのか?をまとめました。
 電車も通っていない、北海道といっても、本州の皆さんが想像するような広大な畑があるような北海道でもない、病院の建物も新しくない、地元出身の初期研修医でもない...こんな病院に毎年「先輩から勧められて」とか「大学の授業で話を聞いてとても興味を持った」とかいろいろな理由で来てました。

 まとめていると、それでも共通することはやっぱり○○でした。(発表前なので)

発表前にこのような今の医師体制が大きく変わりうることが公表されました。
 今までの経緯を側で見てきた私からすると、当然のことだと思っています。

もういいんです。3年前にも同じことを町民・町民を代表する方々に言い続けました。患者さんにも言い続けました。それでも変わりません。
「新しい病院を建て替えるんだから、病院はなくならない」

確かに、箱物としての「病院」はなくならないでしょう。

慢性疾患で通院されている人からすると痛くも痒くもない高血圧・糖尿病・脂質異常症に対して、いままで通りの薬を3ヶ月に一度とか2ヶ月に一度病院にもらいに来るだけなので、どんな医師でも変わりはないのかもしれない。

 医師が減れば、夜間の救急受け入れが困難になります。救急車を呼んでも、江差か木古内の病院までの搬送になるでしょう。施設の回診・訪問診療は難しくなるでしょう。透析もどうなるかわかりません。入院ベッドも維持できないでしょう。(ベッド数に対して地方交付税が入っていることも町政のかたは知っていてのことでのこの結果でしょうから)
 
 院長がここに来た10年前と医療情勢も大きく変わっています。地方で働く医師は以前よりさらに少なくなっています。医局人事もなかなかうまくいっていません。地方の病院は見放されているのです。(都市部を維持するだけで精一杯ですから仕方ないのです)
 
 何度もこのblogで書いていますが、地方・僻地で働こう!と思っている医師は
以下の方がほとんどだと思います。

1.何かしら都市部で働けない理由がある医師
2.その地域のためにがんばりたい(地元出身・家族がいるetc)
3.医局人事
4.給料が高い
5.地方・僻地だけどその病院に何かしらの魅力がある(勉強のために・経験のために)

(僻地で頑張っておられる先生方へ  素晴らしい先生方もたくさんいますが、現実として上記のような方が多いということをご理解下さい)

松前が、これからどうなるのか。11万にいたマチが9000人まで減った夕張のようになるのか。そこまでになってから、なにか新しい取り組みが行われるのか。

これからは完全に傍観者として見ていきたいと思います。

何度も言います。私は、松前が好きです。来てよかった!と思っています。だからこそ、この4年間ずっと言い続けました。いろいろな地区に足を運んで、いろいろな人と話をして病院の現状・これからどのようなことが予想されるか。だから理解するだけでなく、影で文句を言うだけでなく、行動に移して下さいと言い続けました。

「いやー、○○はだめだなー。」

では変わりません。町長も議員さんも選んだのは町民の皆さんです。
この結果を招いたのは、町民の皆さんです。他人事のように思わないで下さい。
病院問題だけがマチの問題ではありませんが、医療の安定があるからその他のことも出来ることを忘れないで下さい。

もう言いません。現実をただただ見ていきます。

 





2 件のコメント:

  1. はじめまして。名張の内堀と申します。ポスター発表、素晴らしかったです。ありがとうございました。その後、このブログをみてびっくりしましたが、心中お察し致します。無理なさらぬようお願い致します。

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  2. 内堀先生 ありがとうございます。ポスター発表は、とても緊張していて、話がうまく会場の人に伝わっていたか心配でした。「教育」がとても重要なfactorでその中でも標準的な医学的知識をどの地域でも学ぶことが出来るということを研修医の子達に感じてもらうことが、今後、医師3〜10年目までの体力があって貪欲な時期に地方で医療に従事してくれる方が増えていく要素なのだと思っています。
     今、病院としてはどうなっていくのかまだ何も言えませんが、見守っていて下さい。また、このような現実が起きているということを全国の方に伝え広めて下さい。
     このことを教訓にして、他の地域で二度と起こらないことを願います。

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