2014年4月18日金曜日

手術前にアスピリンは中止する?

いつものjournalからです。今週は、
「非心臓系手術に対して、アスピリン内服は中止するべきか?」
という下の論文です。

Aspirin in Patients Undergoing Noncardiac Surgery
 published on March 31, 2014, at NEJM.org

論文の骨組みは、
P 非心臓血管手術をうける血管系リスクのある患者さんを対象に
I 周術期にアスピリンを内服する群と
C アスピリンを内服しない群を比較して
O 心筋梗塞や死亡率に差があるかどうか
です。
23ヶ国の他施設研究でPOISE-2という研究の一部だそうです。2重盲験、randomizeとかなり質の高い研究です。
 
これによると、アスピリンを内服していてもしていなくても、心筋梗塞や死亡率には差がないとのことでした。
 結果を細かく見ていくと、手術当日の朝からアスピリンを内服している人のほうが術後5日ぐらいまでは出血の率が高いが、死亡率に差はないとのことです。
患者の内訳を見てみると整形外科疾患の患者さんが多く(約40%)、appendixを参考にすると、今回の研究で、手術の前からもともとアスピリンを内服していた人(手術3日前に中止する)と初めて内服している人も比較していますが、初めて内服する患者群では、出血、脳卒中に有意差があり、元々内服している患者群では脳梗塞、出血ともに有意差がありません。
 そうすると、周術期にアスピリンを中止しなくても?
と協賛であるBayer社の思惑通りになってしまいそうです。
 私がこの結果を外的妥当性を考えるとすると、
「大腿骨頸部骨折で転送をしないといけない患者様がいるけど、アスピリン内服している・・・2,3日こっちで見てから搬送して下さいと整形外科の先生に言われるのかな?手術ままで少し待たないといけないからなーといわれるのかな?」
という状況で、いや、結果に差はなかったから、すぐに手術していただいてもいいのでは?そして、すぐにリハビリしていただいてもいいのでは?
元々内服していない人は、周術期にアスピリンを内服しなくてもいいのでは?
DVT予防はやっぱり抗凝固?
と使えそうな気がしますが、みなさまどうでしょうか。


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