2014年4月24日木曜日

まちの病院がなくなる!?

この題名の本があります。
伊関友伸さんという方が書かれた本です。

実際にいろいろな自治体病院で起きた問題、病院閉鎖となった問題や病院を取り巻く行政の問題などを取り上げて、客観的に考察を加えておられます。
 10年後20年後に対して、現在どのような形をとらないと地域に即した医療の安定を迎えることができないか。このようなことまで、ずばっと書いてくれています。

医療者だけでなく、行政のかた、また地域で生活されている住民の皆様に是非読んでいただいて今まで気にもとめていなかった
「現実」
に目を向けてください。

 日常生活では常識として通らないようなことが
 医療の世界では常識として通らされている現実があります。

例えば、当直をして、その次の日も普通に仕事をする。連続勤務が32時間勤務となっている(夜間は仮眠するが。日によっては仮眠取れない)。月に4〜5回そのような日を過ごす。そんな医師に診察されたいですか。

地域医療を守るのは、住民の皆様です。
要望だけでなく、どうすれば医療が安定して供給されるのか皆で考えましょう。

この本はそのように考えさせられる本でした。

2014年4月18日金曜日

手術前にアスピリンは中止する?

いつものjournalからです。今週は、
「非心臓系手術に対して、アスピリン内服は中止するべきか?」
という下の論文です。

Aspirin in Patients Undergoing Noncardiac Surgery
 published on March 31, 2014, at NEJM.org

論文の骨組みは、
P 非心臓血管手術をうける血管系リスクのある患者さんを対象に
I 周術期にアスピリンを内服する群と
C アスピリンを内服しない群を比較して
O 心筋梗塞や死亡率に差があるかどうか
です。
23ヶ国の他施設研究でPOISE-2という研究の一部だそうです。2重盲験、randomizeとかなり質の高い研究です。
 
これによると、アスピリンを内服していてもしていなくても、心筋梗塞や死亡率には差がないとのことでした。
 結果を細かく見ていくと、手術当日の朝からアスピリンを内服している人のほうが術後5日ぐらいまでは出血の率が高いが、死亡率に差はないとのことです。
患者の内訳を見てみると整形外科疾患の患者さんが多く(約40%)、appendixを参考にすると、今回の研究で、手術の前からもともとアスピリンを内服していた人(手術3日前に中止する)と初めて内服している人も比較していますが、初めて内服する患者群では、出血、脳卒中に有意差があり、元々内服している患者群では脳梗塞、出血ともに有意差がありません。
 そうすると、周術期にアスピリンを中止しなくても?
と協賛であるBayer社の思惑通りになってしまいそうです。
 私がこの結果を外的妥当性を考えるとすると、
「大腿骨頸部骨折で転送をしないといけない患者様がいるけど、アスピリン内服している・・・2,3日こっちで見てから搬送して下さいと整形外科の先生に言われるのかな?手術ままで少し待たないといけないからなーといわれるのかな?」
という状況で、いや、結果に差はなかったから、すぐに手術していただいてもいいのでは?そして、すぐにリハビリしていただいてもいいのでは?
元々内服していない人は、周術期にアスピリンを内服しなくてもいいのでは?
DVT予防はやっぱり抗凝固?
と使えそうな気がしますが、みなさまどうでしょうか。


2014年4月10日木曜日

一年が経ちました。

北海道、松前に来て一年が経ちました。
とても早い一年でした。年を重ねているから一年が短く感じるのか、充実していたから一年がとても早く感じたのか。
 患者さんからも、「まづまえのこどば(松前の言葉)、わがるようになったべか?(わかるようになったのか)」といわれ、
 「んだ、んだ。すごしわかるようになったぁ。」
と答えられるようになってきました。

一年で一番大きいのは、やはり「言葉」でしょうか。

地域で生活するにやはりその土地の言葉がわからないとどうも、物事が素早く進みません。特に、外来診療ではそうです。
 「けんぴき、やんでやんで!」→「肩甲骨の内側が痛くて痛くて!」
 「へんじゃかぶ、やんで。」→「膝が痛くて。」
 「腹やんでつづらごかと思うんだけど」→「腹がいたくて、帯状疱疹かと思うんだけど」
 などなど。
たくさん「言葉」を学びました。
 
まだまだですが、これからも一年頑張りますか。



3月で研修を終えた初期研修医の先生と。頑張ってねー

医者の本音 (SB新書) 中山裕次郎先生

久しぶりに医師の書いた本を読みました。 医師としての経験年数が近いことや、医局に属さずに経験をつんできた似たような境遇から、共感する部分がとても多かったです。 いろいろなメディアを使って、医療者以外の人に対してもっと医療者の現実を知ってもらうことは大切だと思います。  医...