2014年3月31日月曜日

第3回QQ勉強会

ご報告遅れました。
3月20日に救急隊との勉強会が開かれました。
今回は、救急隊による
 「JPTECについて」

実際の現場でどのようなことをしているのか。また、ゴールデンタイムやプラチナタイム
何よりも
  「load & go」
について教えていただきました。また、デモンストレーションもしてくださり、現場活動の大変さを学ぶことができました。

医療者の私たちに対しても
「vital,vitalと聞かれることがあるが『loaad & go』を理解してもらい、なるべくスムーズに傷病者を運びたい。」
と現場の苦悩も伝えていただき、今回の教訓ではないでしょうか。

協力していき、スムーズな救急活動を行っていきたいです。

次回は、福島消防のかたと中心に6月予定です。
 
とても、スムーズでした!さすが!

初期研修医も頑張ってtry!

第3回介護職員対象勉強会@松前町

今回は、場所を松前町役場の議場をお借りして行いました。
「認知症について」
というテーマであったためか、保脇先生の人気のためか、多数の方に参加していただきました。ありがとうございました。
 とてもテーマが広いため、今回は入門編でした。
「キュア(治療)よりもケア(介護)がとても大切である」

とても、身にしみる言葉でした。会場からも色々と質問をいただき、私たち医療者側も勉強になりました。
 アンケートのコメントでは、
「身近な医療者の講義なので、同じ地域の人を対象としていて親近感があって良かった。また、具体的な受診方法についても聞けるので良かった」

など、地域ならではのご意見もいただきました。
今後も継続して開催していきたいと思います。

次回は、当院看護師による「排泄について」 5月頃予定としています。
皆さんお時間のある方はご参加下さい!

皆さん熱心です!

会場からの質問に真剣に答えようとする保脇Dr

医者の人事について

医者はどこから来るのか?

医療者の人はよくご存じですが、案外知られていない医師の人事。
ちょっとご紹介しようと思います。

まず、ちょっと前までのお話しですが、今から10年前ぐらいまでは、

「医局」

という大学の人材確保部門が機能していました。
各大学を会社とたとえると、内科、外科、眼科、皮膚科etcそれぞれに「教授」(社長)がいて、医局員(社員)がそれぞれにいます。科によって大学病院以外に地域の病院にポストを確保していて、働く場所を医局員(部長以下、社員)に提供していました。大手の企業のように、本社(大学)で働くこともあれば、各支店(地域中核病院や、僻地)へ派遣されることも当然でした。会社員が「派遣された!」といっているのと同じです。

 場所によっては、いい環境もあれば、劣悪環境も当然あります。(会社と同じですからいろいろな理由があるでしょう。上司とうまくいかない。周り人間関係、生活環境など) 2年から5年のスパンでぐるぐると派遣先を移りながら、各支店長(地域中核病院の院長や部長)や本社の部長(大学病院の助教授や助教)になっていくことが普通でした。その中で、大手の会社を辞めて自営をする人がいるように開業する医師がいました。

 補足すると、一般の会社と異なるのが、医師は国家試験を通らないとなれないため、大学は職業訓練校なわけです。各大学100人の同期がいて、国立、公立、私立を含めて全国に80カ所。約8000人が毎年医師になります。これを多いと取るか、少ないと取るかそれぞれに考えてみて下さい。単純計算にして、各都道府県で、200人弱の医師が毎年増えるわけです。また、同時にご高齢となり医師を辞める方もおられると思いますので、年間100人ぐらいが増えるのでしょう。(あくまでも単純計算ですが。)その100人が医局(会社)に争奪戦となっていたのが、10年前までの医者の世界です。自分のやりたい科だから入局する。仲のいい先輩がいるから入局するという具合です。 
 加えて、自分が卒業する大学以外の医局に入るというのは、とてもめずらしいことでした。様々な理由で大学は地元の大学に行かなかったけど、医師として地元で働きたい!と思った場合は、その地元のポストを持っている地元の大学病院の科に入局しないといけませんでした。また、希望を出しても、会社同様に会社の都合で勤務地が変わるということもざらにあります。(今でも、医局人事はそのようなことが行われているところもあります。)とにかく、「医局」(会社)というのはとても力がありました。

 話を戻して、100人の新人医師は各医局に入りますが、医局というのは、各大学に10~20ほどあります。(第1内科、第2内科、第3内科、消化器外科、心臓外科、呼吸器外科、小児科、産婦人科、皮膚科、眼科、泌尿器科、精神科、耳鼻科、麻酔科、救急科etc)
 そうすると、各医局に0~5人程度入るともう人はいません。その人数で各県内をカバーしないといけません。教授(社長)からすると人材確保は大変です。1から育てないといけない。また、刃向かう医局員(社員)、働かない医局員(社員)も当然いるわけですから、研究や実臨床だけでなく、人材確保というのも一つヤマになります。

 そんな現状の中で、良くも悪くも恩恵を受けていたのは地域医療です。地域には、医師がいません。なぜなら、人は都会に(住みやすいところに)住みたいからです。それは医師も当然です。地域で働きたい!と思う人は少数派、または、その地域に思い入れがある(出身者などゆかりがある)場合のみでしょう。このような現状で、各地域の病院は、事務方または地域の院長(支店長)が、「人材をお願いします!」と、教授(社長)にお願いすることで、なんとか人材確保を行っていました。ですので、2~5年単位で、医師が出向というような言葉で表されるようにころころと変わっていました。その中には、いい医者(働く社員)やそうでない医者(働かない社員)がいて、地域住民からすると、「医師はころころ変わるから、嫌なんだけどな。ずっと診てくれる医者がいいのに・・・」という意見が多数です。確かに、その地域におられる住民の方からすれば、本音だと思いますし、お気持ちもわかりますが、現実厳しいというのが前置きの話でわかってもらえるでしょうか。それでも、何とか「医師数の確保」という点では守られていました。

ところが、10年ほど前から始まった臨床研修制度により、一気に事態が変わりました。今まで、医学生、研修医を育てるのは、大学病院(本社)中心でしたが、そこに一気に力を出してきたのが地方病院や市中病院(各支社)です。自分たちの病院で、研修医を育て、できればそのまま後期研修医として残ってもらい、スタッフとして育てていきたい!そのように時代の流れが変わってきました。そうすると、医学生は、自分の出身地の市中病院や出身大学ではない大学の臨床研修にどんどん出て行くことになりました。よって、都会で研修をしたい(病院自体の研修が優れているから。都会に住みたいからetc)学生が増え、地方大学はさらに大打撃を受けました。今まで100人程度の新卒がいたのに、新卒生自体が30人~50人程度になったわけです。

 そうすると、各医局(会社)は大変です。新しい医者(社員)が増えない。でも、独立する医者(起業する社員)はいる。どんどん、会社に人がいなくなる。大学(本社)を守ろうとすると、必然的に地域に派遣していた医師(各支店に出向していた社員)を大学(本社)に戻すしかない。
 これが、地域医療崩壊のひとつの原因です。

他にも、原因はあります。日本では、研修医は自分が進みたい「専門科」に進むことが許されています。アメリカでは、皮膚科が何人、救急科が何人、外科が何人と国で人数制限がかけられているので、「専門科」の偏りは幾分か解消されています。日本では、その規制がないため、人気の科にはどんどん進んでいく可能性があります。特に、この初期研修制度が始まってから、学生の時にはわからなかった専門科の実際の仕事をみて、希望科を変える研修医がとても増えました。医局に縛られない、海外で追加の研修をする医師の割合も増えました。それぞれの医師が、自分たちの力で仕事をつかんでいるという印象もあります。

 となると、地域はさらにやっかいです。今まで、とりあえずどんな医師でも人材確保ができていたのに、つてがなくなった。(各支店長と本店という関係がなくなった。)特に魅力的でない病院はそのあおりをもろに受けます。医師にとって魅力的でない病院とは色々ありますが、例えば、魅力的な病院といえば、患者がたくさん来る(症例が豊富)、魅力的な指導医がいる、生活環境がよい、処遇がよい、働く環境として綺麗etc 自分の力が思う存分に発揮できる場であったり、不毛な扱いを受けない職場が魅力的な病院なのだと思います。では、それは誰が作るのか。

 そのような環境は誰が作るのか?


今までの流れでわかりますよね。ぐるぐると変わる、医師が引き継ぐだけでなく、その「場」に残り、地域を守っている住民や職員(コメディカルや事務方)です。
これから、ますます、医師確保が難しくなっていきます。毎年卒業生がいるにも関わらず、地域には医師が来ない。でも、ちょっと考えて下さい。働きやすい環境であったり、自分が成長できる、自分を必要とされているという環境であれば医師は来るはずです。そのような環境を作り、維持し、どんどんいい方向へ、いい方向へと改善していくような病院は、自ずといい医師が集まるはずです。

長文にお付き合い下さいありがとうございます。明日から4月です。新年度です。
新しく、医師になられる方、医療職につかれる方、医療の事務として働かれる方、どの地域にいても「for the patient」で。とても、楽しい仕事ですよ。


2014年3月20日木曜日

松前町立病院のその後⑦

今月末で医師が一人退職されます。これで、医師は7人になります。(全科診療科は6人。6月からは、全科診療科医師のみtotal6人)

病棟業務などは、特に変わることなく少し一人あたりの人数が増えたかな。外来の患者様の待ち時間が増えたことで患者様、外来看護師さんに負担が少しかかっていると思われます。(ご理解下さい)

7年前に戻ったというところでしょうか。(7年前よりは良いようですが。)

町の議会も終わり、病院の事業が進んでいくのかと思いきや、これもなかなかいまいちのようです。

 独立行政法人化を行わなければいけない理由

について、未だご理解いただけていない様子です。
 他にも、いろいろと議論したいことは山積みですが、誤解を生じる可能性があるため、一つ一つ検討して双方の意見(認識)のずれを確認してから書こうと思います。

理念は、簡単でsimpleです。
誰のための病院か。

   「地域住民のための病院」

これしかないのです。民間でできないのであれば、行政が引っ張っていく。ただそれだけのことです。
そのために何が必要か。必要なことをするためには何をしないといけないのか。
見切り発車でやらないといけないこともあるはずです。その都度、大きなミスがないように修正をかけていけばいい話です。計画段階でミスがない計画なんてあるわけがない。
 医師の確保、看護師の確保、技師の確保、事務方の知識ある人の確保etc
100%に近い仕事を毎日やらないと直接人の生死にかかる。その認識を持って、強いストレス下の元で仕事をしていると感じてもらいたいです。みんなが一丸となってやらないとなしえない仕事なんだということを。田舎だから許されるなんてことはありません。目の前の命に不平等はないのですから。自分の大切な人(身内)だと思って、最大限に尽くせることをやる。ただそれだけです。それを発揮できる場を提供してもらいたいだけなのに。

 仕事をしないと生きていけない。同じ8時間仕事をするのであれば、楽しいこと(楽しいと思えるように)をした方が、人生楽しいでしょう。面倒だと思ったら、その仕事の意味を考えて本当に必要なことなのか?やり方ひとつを変えてみてはだめなのか。もっと効率よく仕事ができないものか。そのルールがあるから仕事がややこしくなる。のであれば、ルール自体を変えたらダメなのか?変えることによって、メリットデメリットを考え、メリットが大きいのであれば変えればいい。色々考えたら、仕事は楽しくなる。
 「私も頑張っているんです。」そのような意見もお聞きします。私も以前は同じようなことをいっていました。でも、「頑張る」だけではだめなんです。その頑張りが活かされているのか。ほんとうに頑張らないといけない部分で頑張っているのか。そこを考えないと、与えられた仕事を長時間かけてやる価値があるのか考えないとダメだと思います。24時間という限られた時間を最大限有効に使うためにはどうすればいいのか。一日のタイムスケジュールを考えてみませんか。必ず仕事が早くなり、空いた時間にもっと他のこと(自分の余暇も含めて)が出来る様になると思います。ゆとりができると、仕事がもっと楽しくなると思います。



どうも、医師がどのように仕事場をみつけるのか?今まではどうやって医師を確保してきたのかについて、ご理解いただけていない部分があるようです。(住民のかたと話をしていて気付きました。)

 次回は、医師確保の話をしたいと思います。



2014年3月15日土曜日

砂川市立病院に行ってきました。

行ってきました!砂川市立病院。
松前病院と交流があり、昨年5月から砂川市立病院から初期研修医の地域研修の場として松前病院が選ばれています。
 日常のことが評価されてか、松前病院は初期研修医から人気のようです笑
(松前に行ったら、アワビやウニが食べられる!イカもおいしいらしい!という噂が出回っているようです。)たしかに、動機は何であっても、松前に来てくれて、いろいろと地域医療のことを学んでくれて後輩たちに伝えてくれていることは、とても嬉しいことです。
 ですので、昨年いろいろとお世話になったかたがた、また、今年度もいろいろなところから研修医がきますが、一緒におもてなししてあげて下さい笑

さて、砂川に行ったのは、松前に来てくれた研修医からjournal clubの開催を砂川でもやりたい(やっている)のだけど、どうもうまくいかない。コツを教えてほしいとのことで、行かせていただきました。もともと湘南鎌倉で一緒に研修をしてきた同期や先輩、後輩からすると、「え?あんたが?」と思うかもしれません。
 本当に、論文を読むことが得意ではなかったのです。でも、後期研修最後の一年間と松前に来てほそぼそといろいろなところから来る研修医と論文の読み方について一緒に勉強をして少しずつ慣れてきたのかなというところです。診療や知識についてもそうですが、僕は同期から約一年遅れなのかもしれません。あのとき、同期のI村が言ってたなーということが今になってわかるというか...恥ずかしながら、要領が悪いのでしょう。
 講義では初期研修医、1年目、2年目の先生を対象に
1.論文を何故読むのか?
2.読む価値のある論文なのか?
3.骨組みは?
4.明日からの日常診療に役立てそうか?

これらについて説明しながら、ひとつ、論文を読むことにしました。15人ほどを対象にこのような講義をするのは初めての試みでしたのでどうなるかと思いましたが、普段通り、一人一人の理解度を確認して適した質問をするということでそれぞれの満足度はあったようです。
 また、懇親会も用意して下さり、今までそれぞれ一人ずつ、または2人でしかこれなかった砂川市立病院の研修医たちと一同に会えて、それぞれの成長を見せていただいたことがとても刺激的でした。そして来年度松前に来る予定の一年生たちと会えたこともhappyでした。
 湘南鎌倉での研修はどうでしたか?湘南鎌倉の研修医と比べて砂川の研修医はどうですか?
 こんな質問もでました。
答えは簡単。「やる気がある点で変わりはないよ。違いがあるとしたら、教育の環境(24時間ERDrがいて、指導することや後期研修医レベルの医師が総合内科、外科にいることで屋根瓦式がしっかりしている)や、絶対的患者数の違い(特に救急)しかないよ」
 やる気やハングリーさは変わりありません。それをどう伸ばすか?それは環境や指導医の考えるところだと思います。
 逆に言えば、湘南鎌倉の研修医たち。頑張って下さい!北の大地からも、比較対象とされていますよ。噂に恥じないよう、有名病院で研修しているから偉いんだ!というような変な気持ちを持たず、がむしゃらに貪欲に勉強して、for the patientの気持ちを培って下さい。卒業生として応援しています。そして、top leadingであってほしいと思っています。
 
 今は、帰りの電車の中。同じ道内といえ、距離感半端ないです。移動時間8時間。本一冊どころでなく読み切ります笑
 ゆっくり寝ようかと思います。

 
 

2014年3月2日日曜日

春到来か?

3月に入りました。松前は、雪がだいぶ溶けてもう暖かくなっていくのかな?と思わせる日が続いています。
 今月からは、11月にも一ヶ月間研修に来ていた札幌医科大学所属の研修医先生が再び研修に来られます。何度も研修に来たい!と思ってもらえるような環境作り、いいですね。
 今月は一人なので、経験を全て自分のものにして、将来の糧にしてもらいたいです。

さらに、今月はいろいろ行事が満載になってしまいました。
1.救急隊との勉強会 3月20日
2.介護士対象勉強会 3月28日
3.砂川市立病院でjournal club開催 3月14日
その他、ドクターヘリの会議etc

 救急隊との勉強会は、なんと救急隊からJPTEC(外傷病院前活動)をデモンストレーションしていただけるようで、普段病院の中にいる医師や看護師にとっても、とても刺激になるのではないかと思っています!
 介護士対象の勉強会も今回で3回目。なんとか定期開催が行えているので、このまま軌道に乗せてやっていきたいなと。そろそろ、医師だけでなく看護師さんにも講義をしていただいて、病院全体が町を引っ張っていく存在になっていければなーと。

 そして何よりこれ。journal club。地道に4月からやってきた(前の病院の時から続けてきた)ことが評価されたのはとても嬉しいことです。自分自身の勉強にもなるので楽しみです。普段と違う場所で対象人数も異なり、うまくできるかわかりませんが、楽しみにしています。ただ、移動が大変そうです。(楽しみでもあるのですが・・・)totalの移動時間が何と8時間! 同じ道内の移動なのに!
 やはり、北海道はでかい!

ということで、今月も自分に負荷をかけながら、楽しく医療を行っていきたいと思います。

医者の本音 (SB新書) 中山裕次郎先生

久しぶりに医師の書いた本を読みました。 医師としての経験年数が近いことや、医局に属さずに経験をつんできた似たような境遇から、共感する部分がとても多かったです。 いろいろなメディアを使って、医療者以外の人に対してもっと医療者の現実を知ってもらうことは大切だと思います。  医...