2013年11月26日火曜日

Long-Term Mortality after Screening for Colorectal Cancer

勉強の話も。今月当院で研修している初期研修医2名と当院の後期研修などで、可能な限り1週間に1本original の論文を読むようにしています。
先週のものは、またまたNEJMより。

N Engl J Med 2013;369:1106-14.
Long-Term Mortality after Screening for Colorectal Cancer 

大腸癌検診で本当に死亡率が下がるのか?
そんな論文です。

アメリカ、ミネソタ州で行われた。
P:50~80歳までの健康成人を対象に
E:毎年大腸癌検診を受ける人と
C:2年に一度の人と、全く受けない人を比較して
O:大腸癌での死亡率に差があるか

primary outcomeを「大腸癌での死亡率」
secondary outcomeを「特に、性別や年齢に特徴があるか」
としているところがなかなかのミソです。

死亡した場合の「病名」をNational Death Index (NDI; with the use of the NDI Plus service)から、見つけているが、しっかりと最後まで患者を追跡している。
対象者数もそれぞれの群を約15000人としており、なかなかのpowerがあります。
診断基準については記載がなかったですが、大腸内視鏡でpolypは全部取るそうです。(恐るべし、ミネソタ大学病院)

出た結果で、面白いのは、
「大腸癌での死亡率はやはり毎年健診をすればするほど、下がるが、どの年代においても様々な理由で亡くなる死亡率自体は変わらない」→大腸癌で死ななくても、他の病気で死んでしまう?!
「60~69歳の男性では、特に大腸癌での死亡率に有意に差がある」

この2点でした。

研究デザイン自体は診断根拠については明確な記載はなかったですが、それほど問題はなく、バイアスはかかりにくそうです。

さて、この結果を外的妥当性は?
と問われると、
「日本人ではないが、退職したばかりの人(60代)は、やっぱり積極的に健診を勧めた方がいいか。特に男性。second lifeを楽しむためにも。 でも、あまりにも高齢となると、それ以外の病気で亡くなることもあり、よっぽど元気な人はやってもいいが、あまり積極的に勧めなくてもいいのかな。

そんな風に考えてみました。
皆さんはどう考えますか。この日本の高齢化社会、医療コスト、予防医学(公衆衛生学)の難しさ。


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