2011年12月7日水曜日

冬はやっぱり・・・



といきたいところですが、ER研修の一環として、循環器の勉強をさせていただいている病院には、循環器疾患の方がたくさん来る季節となりました。2週間ほど前までは、そんなに多くなかったのですが、この3日間怒濤のように、重症患者様が来られました。ほとんどの方は、治療までスムーズに行い、集中治療室での管理。その後安定すれば、病棟へ。糖尿病、高血圧の治療を行い退院となります。

つい最近、鎌倉の時のも年に1,2回しか感じない無力感を感じる出来事がありました。
朝方、胸がおもくるしいということで救急搬送されてきた元気なおじいさま。
血圧も高くなく、冷汗もない。ただ、痛み方がどうしても循環器疾患クサイ。
心電図、エコーでは明らかな異常所見なし。
でも、痛み方が尋常ではない。
レントゲンをみると?

 「?」  「まずい!」 ということで、急いで大動脈CTへ







やっぱり、大動脈解離。しかも、(stanfordA)
病院着から診断まで45分。

 血圧は高くなく110台で、できることは疼痛コントロールとしてモルヒネを投与。意識もしっかりしているので、急いで、心臓血管外科に。
対応が困難ということで救急車で30分ほどかかる大学病院への搬送となりました。

いざ、救急隊のかたが病院に到着して、救急車様ストレッチに移した瞬間・・・

意識レベル低下。JCS300 右上肢の固縮 徐脈・・・

解離による脳梗塞もちらつかせながら、レベルも悪く、エコーを当て直すと、
心タンポナーデにも。
急いで、穿刺するも、レベル改善なし。

スタッフみんなの救命処置も最善を尽くしましたが、戻ることなく他界されました。

もし、救急車内で起きていたら。娘様と救急隊員だけの空間で、一人でできることは?

可能であるなら、手術ができていれば・・・

ERで働いている以上、人の死に直面することはとても多いです。
また、地域医療においても、天寿を全うされる方もたくさん診させて頂きました。
しかし、人が目の前で劇的に悪化し、無力感に駆られたのは本当に久しぶりでした。

また一つ、人生の勉強させて頂きました。

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