2011年6月23日木曜日

説明することの難しさ(ER編)

 子供って、よく発熱しますよね。よく、ERや、救急外来に親御さんが連れてこられます。場所は変われど、これは変わらない。子供が少しでも苦しそうであれば親は同じ気持ち。

医師からみれば、重症感はなく、おうちでゆっくり休んで経過を見たいな。と思っても、親の立場としては異なる。「なんで、解熱剤はないの?」「熱があって、こんなに苦しそうなのに、先生はなんの検査もしないのか?」
よく言われます。
はたして、検査をたくさんする先生はいい先生なのでしょうか。薬をたくさん出す先生はいい先生なのでしょうか。不必要な検査をせずに、不必要な薬を処方せずに、一番、お金をかけず、いらぬ副作用を未然に防いでいる医師のほうが、すばらしいと思うのですが。

医師の立場をかけて、問診、診察をし、現時点では、必要がないと判断することがどれだけ、ストレスフルであることか。自分の知識と経験をフル活用し、自宅に帰すことがどれだけリスクをしょって、毎日診療をしているのか。市民の人にもご理解して頂きたいです。
だからといって決して、危険にさらすわけではありません。どんなときにもう一度、病院に来てほしいか、こんな時は自宅で様子を見ることができると、しっかりと説明をすることが必要。また、その話をしっかりと聞いてほしいです。

「解熱剤」

確かに、使用すると一時的に楽になることはわかります。でも、熱がないことで安心してもらっては困るのです。
「何となく、いつもと違う」「well-not-appearing」

を見逃してほしくない。

ご家族と話して理解をして頂けないということは、こちらの説明不足があったのかもしれない。心配をとってあげることができなかったのかもしれない。
このことは、反省して次に生かそう。

6 件のコメント:

  1. 患児の親や患者の家族との関係って難しいですよね。
    先生の努力とストレスは良く分かります。
    あともうちょっとだけ、家族の気持ちにより添ってあげられると、また結果は違ってくるかも知れません。

    家族の心配を聴いてあげる、何を求めて来院しているか聴いてあげる。
    その上で、医師として適切なアドバイスをする。
    そうすることで、親の心配は少しでも解消され、納得されるんじゃないでしょうか?

    これからも頑張ってください。

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  2. そうですね。いつも、心がけているつもりでしたが反省です。親の心配をしっかりと汲み取って、医師としてのアドバイスをしっかりとするように再度気を引き締めて、行っていきます。

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  3. 来たよ~
    今は小児科なの??

    わたし、ダメかもしれないけどよく「お守りがわりにお薬出しときましょうか?」って解熱剤とかほいほい出してるわ。抗生剤はあんまり出さないけど。
    だって、解熱剤は使わなくても家にあるだけで安心やもん。次に風邪ひいたときにも使えるし。

    あかんのかな?

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  4. にゅっとさん
    小児科とかそんなくくりはないんですよ。この島は。医師は、交替しながら一人または二人で診療を続けているんだよ。
    「○○科」という標榜はないし、意味がないんです。
    おじいちゃんの診察の後に、3歳の子供の診察をしたりが日常。

     「解熱剤」については、
    処方すること自体が悪いんじゃない。
    でも、小児の発熱について、up to date にも記載されているけど、積極的に使用するようにってどこにも書いていないん。3ヶ月から36ヶ月までの子供を対象にしたものだけど。また、小児救急の教科書(APLS小児救急学習用テキスト)にも、発熱という項目自体がない。結局どこにfocusがあるのか。これを考えて診察をしないといけない。大人と一緒。でも、子供は、大人以上に「正直」なので、大人の診察では表現しづらい
     「何となくぐったりしている」
    という診察ポイントが本当は一番大切。
     熱が下がったからといって安心して病院に連れてくるのが遅くなったりするのが心配なん。
     だから、解熱剤を処方するときには、いつも以上に必ず
    「熱よりも、呼吸の仕方がおかしくなったり、意識が悪くなるほうが、心配です。何時でもいいから連れてきて下さい。」
    とお伝えしています。
     小児科は奥が深い! 診察する大多数のなかの何分の一かに本物が隠れている。それを見逃さないようにしないとね。

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  5. 小児科に働いていたので、先生の言いたいことすごくわかります。親が子供の心配をしている気持は理解できますが、医者の助けが必要と考えるのなら、少し、私たちの意見を受け入れてほしい時もありますよね。。。点滴、薬、入院の必要、不必要、採血。私たちだって、子供たちが苦しむ姿は見たくありません。本当にこの子の事を考えて判断していることなのに、なかなか伝わらないこと多いですよね。でも、相手は医療を学んでいない人なので、当然なのかもしれませんが。。。本当に難しいと感じます。
    でも、先生の誠意はきっと通じます。

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  6. 匿名さま
     コメントありがとうございます。なかなか、上手に相手に此方の気持ちをうまく伝えるのは難しいと、いつも考えさせられています。患者様が、どんな病気であれ、不安を少しでも軽くして病院から帰る。これがなければ、医師の仕事はできていないのではないかと考えるときもあります。日々精進します。

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